院長の「JoJoブログ」

2014-07-07 23:57:20投稿

不謹慎を承知で言わせていただくなら、私は、雷が好きだ。

あたりが暗くなり、ピカッと光って、ゴロゴロと鳴るまでのタイムラグだったり、おへそを取られそうな恐怖だったり、なんとなく、不気味なんだけど、わくわくするスリリングな感じが子供のころから好きだった。
実際に、本当の雷の怖さを体験せずにいるから、そんな呑気なことが言ってられるのはわかっているが、成人してからも、なんとなくスリルのあるドキドキ感はずっと持っている。
20年くらい前、知人の知人がゴルフ場で雷に打たれて亡くなったという話が身近にあったが、雷は、地震ほど予知できないものではないし、ある程度、身を守る方法は確立されているので、本当の危険な目にはあったことがない。
17年前にアメリカにいたときは、サンダーストームといって、いわゆる夕立のような雷雨をしょっちゅう体験したけれど、短時間で終わってしまう、何とも言えない、気候の急変は、これまた、被害にあわないのを大前提にして、スカーッとする感じがして好きだった。

昨年の8月、当院のすぐそばの踏切に雷が落ち、しばらく停電となったのち、電子カルテが立ち上がらず、診療がまともにできずに、患者さんにとてもご迷惑をおかけしてしまってからは、雷が鳴りだすと、「停電にならないでくれ~」と願うのが普通になってしまった。それでも、なんとなくワクワクしてしまうのは”変人”と言われても仕方ないと思っている。

そして、今日。午前中の山口県は大雨で、ゴロゴロと雷が鳴り始めた。
「停電にさえならなければ、どんどん鳴っちゃっていいんだけど・・・」と思いながら、診療をしていたが、午前中の最後の患者さんの診察途中、ついに、ピカッと光るのとドーンと爆発音が聞こえるのが同時におこり、停電してしまった。

数分で停電から復旧すると思いきや、窓の外を眺めると、電線がぶら下がっている。これほど素人にもわかりやすい停電はないといっていい。
結局、電線がつながって、電気がつくまで2時間半かかり、またまた多くの患者さんにご迷惑をおかけすることになった。何せ、電子カルテ、超音波、マンモグラフィー、診察台と、当院の診療で使うものすべてが電源を必要とするので、停電中は、全く診療がストップ。そして、立ち上がったはずの機械も、あとで故障がみつかり、部品がないので、明日まで使えないことになってしまった。
雷が好きと言っていた私が馬鹿としか言いようがないが、自然災害に弱い自分たちの生活を、今後も考えていかなければならないと痛感する1日。

ご迷惑をおかけした患者様方、本当に申し訳ありませんでした。