院長の「JoJoブログ」

音楽

2020-06-14 11:50:57投稿

私が生まれる前に放送が始まった超長寿番組、「題名のない音楽会」を久しぶりに見た。
今回の放送は、「一流の音楽家が夢のマッチング ドリームデュオ 第2弾」というお題だったけれど、普段あまりなじみのない、マリンバ、チェンバロ、尺八、タブラといった楽器の演奏を聴くことができ、ちょっと感動ものだった。

自分自身、3歳から15歳まで、昭和女子の御多分にもれず、ピアノを習っていたし、小学低学年ではテレビ局の少年少女合唱団に所属していたり、8歳からは、音大の教室(ピアノの音を聞いて楽譜に書き込むなどの音楽理論を学ぶ)にも通っていたりして、将来は、音大に進む可能性もなくはなかったという素性。今から思うと、あれだけ、ピアノが下手で、練習が嫌いだった自分が音楽の道にすすむなんて、バカげた話だったなとは思うが、当時はそれなりに、音楽通のつもりでいた。
ピアノをやめた後は、クラシックギターの教室に1年くらい通い、その後は趣味として、フォークギターで当時はやりのポプコン(平成生まれの人には通じない)出身アーティストの曲を弾き語りするのが、大学受験勉強の束の間の楽しみだった私の10代。さらに、高校の部活は美術部で、油絵を描いていた。
その後、医学部に入って、卓球をするようになって以降、趣味ときかれたら、“読書と音楽と絵画”と答えていた文化系の自分はどこかへ行ってしまい、スポーツ関係に携わることが多くなり、数十年が過ぎている。もちろん、全く音楽を聴かないということではないけれど、少なくとも、ピアノもギターも自分で弾くことはなくなったので、完全に弾けなくなってしまったのは悲しいけど認めざるを得ない。

ただ、曲がりなりにも音楽をやっていた自分として、聴く耳はそれなりに持っているという自負はある。この度の番組のような、一流奏者の演奏は、すごく心に響くものがあるし、画面越しではあるけれど、演奏者の指の動きを見ていると、人間の能力の偉大さを感じてしまう。

最近、クリニック内に音楽を流すため、「音楽(おとらく)」という業務用アプリを契約し、ネットを通じて、いろいろなジャンルから曲を選んで聴けるようになった。診療中は基本的にリラクゼーション系の音楽を流しているけれど、診療後など、ひとりで院内で過ごすときには、自分好みのセレクションミュージックを楽しんでいる。
昭和のポップスなど、一番音楽に携わっていたころの曲を聴くと、2番の歌詞まで全部歌える自分に驚いたりすることもあるし、一流のクラシックオーケストラの迫力にも素直に感動する。やっぱり私って音楽好きなんだなと、昔に戻った気分になる今日この頃。

コロナ禍にあって、スポーツ関係、音楽関係の人々の活躍する場が激減しているのは、本当に気の毒だと思う。スポーツ観戦、音楽鑑賞ともに、命を守ることに必要なものではないけれど、生きていくうえで、生活のスパイスになる人は、自分も含め世界中に何万人もいると思うので、その分野の人達の収入が減らないことを切に願う。