院長の「JoJoブログ」

GoToトラベル

2020-07-25 18:48:12投稿

コロナ禍の中、4連休がスタートし、GoToトラベルキャンペーン問題に、豪雨に、本当に明るい話題がない中、このブログに、可能な限り、政治的なこと、暗い話題、家族のこと、患者さんのことを書かないと決めている私にとって、ネタがないのもちょっと辛い。

GoToトラベルについての政治的な問題はさておき、なんだか変なネーミングだなと思っていると、やっぱり世の中、真面目な人がいて、英文法的に正しくないと文句が出ているという。
まず、Toというのが大文字はおかしいなと思う。そして、トラベルというのは、動詞であって、toのあとに来るのは場所を示すものであるべきなのでおかしい。でもでも、travelなら動詞だけど、トラベルは、日本語の名詞!そう、これは、まぎれもない、ジャパニーズイングリッシュであり、英語ではないのだ。和製英語といえば、ナイターとか、ガソリンスタンドとか、英語のネイティブスピーカーに通じない言葉は、いくらでもある。どうも、政府の中で、このキャンペーンの用語を考えた人は、所詮、日本国内にいる日本人相手のキャンペーンであり、なんとなく日本人受けする言葉の響きだから、文法は無視という意見で決まったらしい。travelというのは、旅行するという動詞であり、旅行しよう!というのなら、Let's travel.であり、Goを使いたいのなら、Go on a trip. が正しい。普段、「旅行に行く」という日本語を使っている人からいうと、「GoTo旅行」という直訳がぴったり!なんだと思うけど、そもそも、「旅行に行く」というのは、「頭痛が痛い」などと同じなのだ。日本語的には、”旅行する”とか、”旅行に出かける”などの方がよいのだと思いますが、国語の先生なら何というのかしらん?
つまるところ、日本人的には、Go!Go!というのが、行くぜ!といった感じがするし、GoToというと、
「どこ行くの?」 
「旅行に行くの。」
「あ、トラベルね。」
てなことで、文法はどうでもよいということだ。goという動詞に、travelという動詞がつくなんて、英語を勉強中の人に悪影響を与える言葉がニュースを賑わせてもいいんかい?とは思いますが。

そんな、ネットの記事を読みながら考えていると、travelは動詞で、tripは名詞。じゃあ、他にも、journey 、excursion 、voyage 、tourなどなど、日本語の旅行に該当する英単語はいろいろあることに気づいた。実際、日本語でも、旅行と旅って、どう違うのかしらんと思うけど、”旅行”よりも”旅”のほうが、風情がある感じがするけれど、はっきりと違いを説明はできない。一人旅とはいうけれど、一人旅行とは言わないし、観光旅行とは言うけれど、観光旅とは言わないし、この微妙なニュアンスの違いを英語で説明するとしたらどうなんだ?
言葉って、ホント難しい。

一応、英和辞典を調べてみると
trip  観光、商用などの比較的短い旅
travel 長途または未知の地への旅
tour 一定の計画で各地を訪れる周遊旅行
journey 目的・期間・手段などに関係なく旅を意味する最も一般的な語
voyage 海路または空路の長い旅
excursion 短い遊びの旅
ということで、日本語に比べ、使い分けがさらに難しそうだ。今回の、GoToトラベルで推奨されているのは、この辞書の意味からいえば、journeyが妥当のようだけど、日本人に一番なじみのあるカタカナのトラベルがやっぱり正解だったのかもね。
そうは言っても、"旅行に行く"のに、不安や後ろめたい気持ちが付きまとう感染拡大の夏。
堂々と、楽しんで旅のできる日が、一日も早くおとずれてほしいと誰もが願っている。