院長の「JoJoブログ」

幸福論

2023-02-07 21:50:35投稿

以前にも、書いたことがあるが、私の読書熱は気まぐれで、やたらと本を読んでるとき(と言っても1週間に2~3冊)もあれば、1か月に1冊も読まないときもある。
昨年9月ごろ、読書の秋とばかり、少し熱があがって、勢いで、AmazonのKindle Unlimited を申し込み、月980円読み放題で、元をとらなきゃとばかりに、クリックしまくって、マイライブラリに未読本をためていた。けど、10月以降、YouTubeを見たり、卓球をしたりと、新しい楽しみができたせいで、熱は急降下していて、結局元はとれていない状態。Amazonには、本だけでなく、Amazon prime video やAmazon music primeといった見放題、聴き放題もあるんだけど、いわゆるサブスクというやつは、結局、提供者側が儲かる仕組みであって、熱が冷めたときにも、毎月の料金は払わされるんだよなあ・・・
もちろん、やめるのも自由なので、どうしようかなと思っていたけれど、1月末に、東京に行ったとき、行き帰りの飛行機の中で、たまっていた未読本を読んだのがきっかけとなり、少し読書熱が高くなってきた。思い返してみると、コロナ前は、学会などで、県外に行くことが多く、荷物には、必ずKindleReaderを入れていた。一人旅の長距離の乗り物の中では、寝るか本を読むかが鉄板。
大体、Kindleで、電子書籍を買うと、1冊あたり、600~800円くらいのことが多く、月に2冊読めば、読み放題で元がとれるし・・・とまた、せこい考えがフツフツと湧き出し、ここ1週間で、何冊もクリックしてしまった。とはいえ、Kindle Unlimited で読める本は限られていて、当然、最新のベストセラーなどは、入っていない。コミックは多いみたいだけど、昔から漫画、アニメに興味のない自分には、関係ないし「あなたの読書履歴からおすすめ」と、Amazonが示してくれる本のなかから、unlimitedのものがあれば、クリックするという感じ。
そんな感じで、最近読んだ中の1冊。
もう15年も前に亡くなられている、元文化庁長官、京大教授の心理学者、河合隼雄氏の「幸福論」
出版されたのは、平成のはじめごろだけど、海外旅行なんて夢のまた夢だった時代に、アメリカ、スイスに留学経験のある著者の考えは、とても新しく、なおかつ、日本人の古きよきものを取り入れたそれは、現代に通じるものがあり、幸福とは何かを考えるというよりも、とても気持ちが楽になる本だった。
心理士として、数多くのクライアントのカウンセリングをされていたので、気持ちを楽にさせてくれる術を持っている方なのだと思うけど、ちょっと、イラっとしたり、落ち込んだりしたときに読むには最適。
ストレスが原因と思われる、いわゆる不定愁訴で受診される患者さんたちに、「幸福論」をお勧めしたいと思う婦人科医でありました。