院長の「JoJoブログ」
帰郷
2024-05-07 19:44:32投稿
ゴールデンウイークの後半、広島に行ってきた。
広島生まれ、広島育ちの自分ではあるけれど、人生で過ごした時間は、すでに広島より山口県内のほうが長く、防府が一番長く住んでいることになって6年もたつ。
でも、やっぱり、故郷は広島であり、広島に行くと、帰ってきた感があるのだ。
今回、広島駅前のホテルに2泊したので、朝は、ランニングシューズに履き替えて、ホテルから母校の小学校近辺を走ってみることにした。子供のころ、自宅から、広島駅までは、バスに乗ることが多かった記憶があるけれど、走ってみるとごく近い。直線距離では2kmもないくらいだ。
広島駅からマツダスタジアムまで1km弱。3歳から13歳まで住んでいたその場所は、マツダスタジアムから1kmもなく、かなり近いことがわかる。昭和の時代にこんなところにスタジアムがたつなんて、だれが考えただろう。
私が過ごしていた当時、山の陰だったことが幸いして原爆で焼け残ったその地域は、戦前の建物が残っており、再開発が開始されたばかりだった。この辺りは全部立ち退きになるという話を耳にして、子どもなりに、大変なんだなと思っていた記憶がある。
その後、郊外に引っ越し、私立の学校に通った私は、その地域の状況は風の便りにしか聞いたことがなかったし、高校卒業後はずっと山口なので、再開発がどのように進んでいったかは知る由もなし。
その街をでて、40年以上たち、今回、しみじみと街が変わったことを実感しながらジョギング。
数年前にも通ったことはあるけれど、道は広くてきれいだし、住宅街に立ち並ぶ家々に、昭和の趣はない。もちろん、自分が住んでいた家や近所の路地は跡形もなし。
そんな中、小学校だけは、昭和のままの姿で建っていた。校舎も、塀も、さび付いた門も、おそらく、40年前からあまりかわっていない。学校のまわり360度の景色が変わっていても、学校がそのままであることに、熱いものがこみ上げてきた。しばし、校門の前で立ち尽くす私。
これが、故郷だ・・・
実家もすでになく、里帰りという言葉も使えないかもしれないれど、あえて、今回の広島旅は、帰郷と言いたい。このゴールデンウイーク、何年かぶりに祖父母の墓にお線香をあげることもでき、ちょっとセンチメンタルな休みとなった。