院長の「JoJoブログ」

秋吉台

2025-05-19 23:47:59投稿

ほぼ毎年、ランニング仲間との恒例行事として、5月の日曜日に秋吉台を訪れている。一応、トレランということになっているけれど、8割歩き、2割ジョギングで、広大な秋吉台の一部を散策し、その後家族旅行村でBBQというのが、いつものコース。毎年10~15kmくらいを3時間程度でまわるけれど、観光客の歩くような広いところはほぼ通らず。
今年も、雨なら中止の予定だったけれど、かろうじて雨は降らず、ずっと曇りで暑すぎることもなく、ちょうどよい天候に恵まれて、家族旅行村から、林道をぬけて、龍護峰、西の西山、御鉢山、若竹山とまわり、展望台に戻ってきた。
毎年、5月は、秋吉台が最も美しい季節。2月に山焼きが行われた後、新しい草木が芽吹き、石灰岩の灰色と草木の緑、空の青のコントラストによる広大な景色を眺めると、日ごろの小さな悩み事なんて吹っ飛んでしまう。観光用のパンフレットなどの写真もほとんどは5月のもの。県外の知人に山口県で観に行くべき場所を聞かれたら間違いなく、5月の秋吉台と答えてきた私。
ところが・・・
今年の秋吉台には、この美しい景色がないのだ。
昨日は、天気としては曇りで、青い空でないのは仕方ないけれど、とにかく緑と灰色のコントラストがみられないのだ。なぜなら、2月に予定されていた山焼きが、2度の延期にもかかわわらず、雨や濃霧のせいで、焼ききれず、途中で中止になったためだ。
美祢市立秋吉台科学博物館のホームページによると山焼きを行うのは、
「秋吉台は暖かく降水量の多い地域で、放置すれば草原は森林に変わっていくため、草原を維持するには山焼きや草刈りで樹木の芽生えを取り除くことが必要です。また、山焼きで明るくなった地面には、草がよく芽吹きます。山焼きの灰は草の肥料にもなります。きれいな草原を維持するためにも山焼きは必要なのです。」
とある。100年以上つづいていて、今年初めて中止になったとか。そんなに毎年やっていたことができなくって、生態系への影響はないのかなと思ってしまうが、1年くらいではそれほど影響ないとのこと。そもそも、山焼きで草が焼かれるとき、動植物は大丈夫なものなのか?という疑問もある。これも、同ホームページによると
「草原の火入れは焼畑のような森を焼く場合とは違い、地面近くの温度はほとんど上がりません。したがって、草の新芽や根、土の中の微生物、石灰岩の下や隙間に隠れた虫たちのほとんどが焼け死ぬことはありません。ウサギやキツネなどの大きな動物も周囲の山林に逃げ込んでいて無事です。」
ということらしい。結論から言うと、今回山焼きが行われなかったからといって、それほど心配なことはないということだけど、景色がきれいでないのは確か。
そんな、これまでにない5月の秋吉台を見れたことも、ラッキーと思うことにしよう。
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